VPNコラム

【すぐわかる】VPNが遅い原因は?速度改善の対策7選をシンプル解説

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★こんな悩みはありませんか?

  • 在宅勤務でVPNを使っているけど、通信速度が遅い
  • VPNで動画を見ているけど、止まってしまう

 

VPNは世界各国にあるサーバーを利用して、インターネット通信を行えるサービスです。

 

主に以下のような場面で活躍します。

  • (フリー)WiFiを使うときのセキュリティ対策
  • 海外地域でしか見れない動画サービスの視聴
  • 中国、ロシアなどインターネットの規制が厳しい地域でのネットサーフィン

 

しかし、肝心のVPN接続が遅いときは満足にインターネットができません

 

この記事では、VPNが遅い原因を10個紹介。

すぐ試せる速度改善の対策も、通信回線を8年間に渡って販売してきたプロが解説します。

 

ライター紹介

プロフ画像

Kouto(こうと)

VPNストリーム 管理人

  • 元モバイル販売店マネージャー
  • スマホ、光回線...通信系の営業8年
  • 海外16ヵ国を旅したバックパッカー
  • 渡航中の経験からVPNに精通
  •  

 

まずVPNの仕組みを分かりやすく解説

(画像引用:NTT東日本公式)

VPNは、ネットワーク上の拠点同士を安全性の高い仮想道路でつなぐことをいいます。

外部者がアクセスできないセキュリティ強度の高い道を通ることで、安全にインターネット上でデータをやり取りできるのです。

VPNの仕組みを理解する上で、トンネリング、カプセル化、暗号化を抑える必要があります。

 

専門用語になるので、マラソンを例にして解説していきます。

VPNで通信経路のセキュリティを強化することは、マラソンランナーを安全に走らせるための道路整備に似ているからです。

 

VPN接続における役割 マラソンに例えると...
トンネリング ネットワーク上に仮想の通信経路をつくる ランナーが走る道を設けて規制を張る
カプセル化 通信データを見えないようにする ランナーを警備員で囲む
暗号化 通信データを解読できない状態にする ランナーを変装させて誰か分からなくする

VPNサーバーは上記のように転送するファイルを暗号化しています。

 

VPN接続が遅い10個の原因

なぜ、VPN接続は遅くなってしまうのでしょうか。
まずは10個の原因を紹介していきます。

 

VPNサーバーへの距離が遠い

接続するVPNサーバーへの距離が遠くなるほど、速度は遅くなります。

例えば、ユーザーが東京にいたとして、VPNサーバーが北米にあるなら、VPNサーバーにアクセスするまでに時間がかかってしまうのです。

今のVPNサーバーはどこのサーバーを使っているか確認しましょう。

 

回線の利用者が多く帯域が不足している

VPNサーバーへ接続するのに、インターネットの共有回線を通ります。そもそも、この共有回線が遅いと、VPNの通信速度も比例して遅いです。

さらに共有回線の利用者が多くなると、回線が混み合い通信帯域が不足します。帯域がないとデータ転送が止まり、速度は遅くなってしまいます。

高速道路の検問所をイメージするといいでしょう。検問所が混雑すると、順番待ちの状態になり、クルマが前に進めなくなるのと同じです。

 

VPNサーバーの負荷が高すぎる

高い負荷がかかるVPNサーバーは、通信速度が遅いです。

VPNサーバーは暗号化の処理をしきれず、待ち時間が発生します。

  • 同じ時間帯に利用者が集中
  • ファイルサイズが大きく、暗号化に時間がかかる

などが原因です。

 

プロバイダの速度制限または通信障害

インターネット提供プロバイダが速度制限をかけていると、VPN接続しても遅いです。

また、通信障害や設備メンテナンスなどで繋がりが悪くなることも考えられます。

プロバイダの公式サイトやTwitterなどに、お知らせが出ていないか確認しましょう。

 

ウイルス対策のセキュリティソフトが作動

パソコンやスマホにウィルス対策ソフトを導入したなら原因の可能性があります。

ウィルス対策ソフトは、外部のウィルスから利用者のデバイスを保護してくれる大切なソフト。

 

編集部

しかし、常にバックグラウンドでウィルスチェックを行うので、通信速度の遅延に影響を与えます。

 

ウィルスを侵入させないFirewall(ファイヤーウォール)も、VPN接続も妨げていないか疑いましょう。

 

MTUが未調整

次にMTUが未調整の場合です。

MTUは、Maximum Transmission Unit(マキシマム・トランスミッション・ユニット)の略です。

 

何だか難しい専門用語で、頭が痛くなりますね...。

 

MTUをシンプルに言うと、ネットワークで一回あたりに送信できる最大のデータサイズのこと。

分かりやすく例えましょう。

フランスパンをそのまま口に入れると窒息しますよね...。でも、ちぎれば食べられるはずです。

 

編集部

つまり、「ネットワーク上で送れる適切なファイルサイズにしましょう!」というのが、MTU。

 

このMTUの設定が不十分だと、VPNの仮想道路上でのど詰まりを引き起こすわけです。

 

表示するWebページ側の問題

一般的なお話になりますが、見たいウェブページが重いとVPN接続は遅いです。

ウェブページが重い原因はいくつかあります。

  • 大容量の画像データを使用
  • 動画データが埋め込まれている
  • アニメーションが流れる
  • サイト全体が複雑なレイアウト

上記のようなウェブページは、開くのに時間がかかります。

 

端末の処理能力が低下している

使っているPCやスマホを長時間、起動していると熱を帯びます。

熱はデバイス自体の処理能力を下げてしまい、通信速度に影響が出るのです。

デバイスを休ませてあげる必要があります。

 

OSアップデートのダウンロードが行われている

利用者のWindowsアップデート、スマホOSの更新などは大容量のデータ通信を使います。

大容量のデータ通信がサーバーに集中すると、通信速度も低下します。

アップデートの準備などが、バックグラウンドで行われているときも同様です。

 

契約している回線・VPNが遅い

そもそも、契約しているVPNプロバイダが遅い可能性があります。

 

編集部

大手の有名VPNプロバイダなら良いですが、VPNを無料提供する身元不明のサービスを使っているなら要注意です。

 

無料のVPNはサーバー数が少なかったり、公式のVPNプロトコルを使っていない可能性があります。

利用者は自分のアクセスログ・プライベート情報をすべてVPN事業者に預けます。

利用ポリシーがない身元不明の無料VPN事業者は、顧客情報を悪用する可能性もあり、非常に危険です。

 

VPN接続を速度改善する7個の対策

ここからは、前項で解説した原因についての対策を7つ紹介していきます。

すぐにできる順番から書いてあるので、上からチャレンジしてみましょう。

 

VPNサーバーを切り替える

一番早いのは、利用しているVPNサーバーを切り替えることです。

もし、VPNサーバーが混雑状態から解放されるなら改善が見られます。

可能な限り、利用者に近いVPNサーバーを選びましょう。

 

デバイス・モデム・ルーターを再起動

利用デバイスや、ネットワーク接続機器のいずれかに不具合が生じている可能性がります。

デバイスやモデム・ルーターを一つずつ再起動しましょう。

このときの順番としては、

  1. デバイス(PCやスマホ)
  2. ルーター
  3. モデム

でやりましょう。すべての機器は、電源を切って、30秒以上が経過した上で再起動します。

 

ウィルス対策ソフトを停止させる

ウィルス対策ソフトを使っていたら、一度、ウィルススキャンを停止しましょう。

もし、速度が遅い原因が解決されれば、ウィルス対策ソフトに問題があります。

動作が軽いウィルス対策ソフトに変更したほうが無難かと思います。スペックが高くないPCでも快適に動作するソフトがよいでしょう。

 

クラウド上でウィルススキャンするウェブルートは、アンチウィルス性能も高く、動作も軽いのでおすすめです。

 

VPNプロトコルの変更

VPNプロトコルはいくつかの種類があり、VPNプロバイダによって異なります。

基本的には、後発のVPNプロトコルを使う方がセキュリティも速度も向上が見込めます。

各VPNの設定で変更できるので、試してみましょう。

 

VPNプロトコルの種類 オススメ度 VPNの性能
WireGuard ★★★★★ 新しいオープンソースのプロトコルで人気が急速に拡大中。
高速で高いセキュリティと軽量で設定がカンタン。
IKEv2 ★★★★☆ セキュリティに優れ、高速な接続を提供可能。
モバイルの切り替えなどにも強く、相性が良い。
OpenVPN ★★★☆☆ オープンソースのプロトコル。
セキュリティに優れており、高速で信頼性が高いので普及率も高い。
L2TP/IPSec ★★☆☆☆ 既存のIPSecプロトコルを利用しています。
セキュリティは高くプラットフォームも多いが、速度が遅い。
PPTP ★☆☆☆☆ 最も古いVPNプロトコル。
デバイスへの互換性は高いが、セキュリティが弱いので推奨できない。

おすすめのVPNプロトコルは、WireGuardかIKEv2です。

 

MTUの調整

MTUの調整は、適切なファイルサイズをデータ転送するために必要な設定です。
大きすぎても、小さすぎても通信速度は遅くなります。

下記サイトにアクセスすると、現在の通信環境において最適なMTU値がわかります。

https://www.speedguide.net/analyzer.php

 

現在、私のデバイスは1500が最適なMTU値となっています。

次に、今のデバイスのMTU値を確認します。

Windowsならコマンドプロンプトを開き、

netsh interface ipv4 show interface

を入力します。

 

MTUの値を確認しましょう。ここが最適な数値と一緒であればOKです。

現在は1,420なので「1500-1420=80」の差がありますね。

 

もし、違う場合はコマンドプロンプトで、

netsh interface ipv4 set interface 16 mtu=1500

を入力。(管理者として実行が必要です

 

interfaceの後の「16」の数字はデバイスごとに違います。前の画像の一番左Idx欄の下に表示された数字を入れましょう。

mtu=1500

この1500の数値をspeedguide.netで測った最適なMTU値にしましょう。

 

上記の入力が終わったら再度、

netsh interface ipv4 show interface

を入力し、MTU値が変更されているか確認しましょう。

 

MTU値が1500に変わっています。

 

VPNプロバイダに問い合わせ

もし、VPNに接続した全てのデバイスが遅い場合は、VPNプロバイダに問題があるかもしれません。

一度、VPNプロバイダに問題が起きていないか問い合わせてみましょう。

この場合は、VPNをOFFにして復旧を待つしかありません。

 

最適なVPNサービスを利用する

VPNプロバイダ自体に問題がある場合、思い切ってVPN事業者を乗り換えてしまうのも手。

VPNサービスは30日間の返金制度や無料トライアルも実施しているため、そのような制度を利用するのもありです。

 

\ 当サイトおすすめのVPN解説記事はこちら /

人気VPNランキング7選を見る

選び方、活用術もまとめてチェック!

 

ここでは、おすすめのVPNサービスを2つだけ、紹介します。

 

回線品質重視なら"Nord VPN"

通信速度が速くて有名なVPNは"Nord VPN"

NordLinxsと呼ばれる最新VPNプロトコルを利用していて、セキュリティは抜群&通信速度は業界トップクラスです。

動画を快適に見たい方・テレワークで品質重視の方におすすめ

(画像引用:Nord VPN公式)

公式サイトはこちら

プランも2年・1年・1ヶ月から選択でき、30日間の返金保証、無料トライルも実施中です。

VPNの速度を試してみたいなら、まずはお試しで利用するとよいでしょう。

 

純国産VPNなら"Millen VPN"

Millen VPNは日本のアズポケット株式会社が提供。

完全日本語のサポートが受けれるため、トラブル時も安心です。

(画像引用:MillenVPN公式)

公式サイトはこちら

月額396円から利用できて、1~2週間の短期お試しプランもあります。(30日間の返金保証もあり)

国内No.1のサーバー数&ノーログポリシーを採用。

Millen VPNは、国内で信頼性が高く、コスパが良い人気のVPNサービスです。ネットワークプロバイダも、"Tear1"と呼ばれる最上層のものを使用しています。

 

まとめ

今回はVPNが遅いときの原因と、対策方法について解説してきました。

内容を以下にまとめるので、もう一度見たい場合はクリックしてジャンプできます。

 

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